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Z1 センターOリング溝切り加工
今回は Z系エンジンで使われているカムチェーントンネルのOリング&溝について触れてみようと思います。 

カムチェーントンネルのOリング溝は鋳肌のままなので面粗度が荒く 傾いたものもあり 過去に分解された事のあるエンジンだと面研されているものもあったりで そもそもの深さが足りていなくて「漏れて当たり前」の状態になっているものが多いです 
Realizeでは、分解したときに確認して問題のあるシリンダーはこの溝を面粗度を上げて掘りなおします 

面研のし過ぎで溝の深さが足りないものは論外として、溝の深さにバラつきのあるシリンダーが厄介です 
深さにバラつきがあるということはヘッドを締めた時にOリングの潰れ方にもバラつきが出るということで、均等にOリングが潰れないと密着不良を起こしてオイル漏れをおこす原因にもなってしまいます 
二か所ぐらいを確認して深さがOKということはなく、何か所も測定してみないとわかりません 

DSC01225.jpg

こちらは純正のままの状態 
鋳肌感丸出しですね  
凸凹した状態の面にいくら新品のOリングを使おうともシール性はあまり良くないです。 

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こちらは深さを指定して加工した状態 
マシニングで機械加工しているので加工面がとてもキレイです 

Finished / moter rab 

DSC00060.jpg  


Oリングのつぶし代が安定しない→強く潰れているところにストレスがかかる→Oリングが劣化してきた時にストレスがかかっている部分でOリングが切れる→オイル漏れ 
組んでしばらくは平気でもしばらく走って突然オイルが漏れてきたような車両はOリングを何度交換しようともまた同じようなサイクルでOリングが切れて漏れてきます 

「Z=オイル漏れする」ではなく、漏れるには漏れるなりの理由があるのでオイル漏れで悩んでいる方は一度ご相談ください 

DSC01214.jpg  

社外のピストンを入れる時に0.5mm面研して薄いガスケットを使う・・・ なんてときなんかはOリングの溝切りをしないと確実にOリングの潰し過ぎ状態です 
ライナーを抜いてシリンダーの下面で面研して、再度ライナーを圧入すれば問題ないですけどね 

それでは~ 

2014/08/23

今日のRealize
先月今月と空冷・水冷エンジンのO/Hが多かったので紹介したいのですが、濃い内容のものも多いのでまたの機会に・・・ 

とりあえず今日の作業風景です

Zのエンジンを・・・


DSC01187.jpg


 DSC01192.jpg

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腰下まで完成させたら、次に組むエンジンの下準備でクランクの測定です




DSC01195.jpg 

芯押し台にセットして曲がりを見ていたら嫌なものを発見してしまいました

DSC01202.jpg 

わかりますか


DSC01204.jpg 

4番のコンロッドがすごい曲がっています
クランクの状態は全体的には良かったため非常に残念です

さて・・・ どうしましょう

2014/08/17

Z1シリンダーヘッド燃焼室修正 溶接肉盛加工
最近見かけることの多くなった程度の悪いシリンダーヘッド・・・
キャブレターやマフラーが付いてない状態で長期間放置された車両なんかは、開いているバルブから水分が燃焼室内に侵入してシリンダーライナーを錆びさせるだけでなくシリンダーヘッドまで大きく腐食させることがあります

076.jpg

今回持ち込まれたヘッドも燃焼室が腐食してガサガサになっている状態でした
コストなんかを考えれば程度のいい物に買い換えてしまった方が良いのですが・・・

077_20140728002556593.jpg

近くで見ると酷いのがよくわかりますね
画像はこれから溶接をするのでシートリングを外してある状態です。

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不純物があると巣穴ができやすいので、ある程度はリューターで腐食を取り除いて 細かい部分はウエットブラストにて腐食されている部分を完全に取り除きます

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そして、治具にセットして

DSC00185.jpg

溶接でモリモリにして完成です
このあとマシニングでノーマルと同じ燃焼室を再現するのですが・・・ 完全に盛りすぎましたね

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加工に出す前にどれぐらい歪んだかチェックでしてみます

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1気筒のみの溶接だったので 4気筒盛った時よりかこれでも少し歪みが大きく出た気がしますが それでも修正面研で十分対応できる程度の歪みです
カムライン側は治具で固定しているので全く反っていませんでした

この後は「モーターラボ」さんで仕上げてもらって完成です~

2014/07/28

ZRX1200Rエンジン 組立編
先日の続きでZRX1200RにZZR1200のピストンとヨシムラSt1カムを入れます

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シリンダーヘッドが面研から上がってきました
面研は燃焼室容積を減らすだけでなく純正の切削面に比べて面粗度を向上させることができるのでお勧めです

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シリンダーは測定した結果基準値内だったのでそのまま使用します

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ヘッドはカーボン落としてバルブを組み込みロッカーアームは状態も良かったのでそのまま行きます

DSC01102.jpg

カムは今回 ZRX1200用 ヨシムラST1です
カムスプロケットはAPE製です

DSC01130.jpg

シムを調整してバルブタイミングを合わせてヘッドカバーを閉じます

DSC01132.jpg

吸排気系を組み付けて冷却系を装着したらエンジン始動してファンが回るまでチェックです
こんな感じで作業終了です

ブログで書くようにこんな感じですぐ終わるといいんですけどね

2014/07/25

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